公務員を辞める決断をしたとき何を考えたか

2026.06.05
Estimate: 11 min
公務員を辞める決断をしたとき何を考えたか

給料に不満があったわけでも、人間関係が最悪だったわけでもない。それでも9年間勤めた公務員を辞めた——その決断に至るまで、何を考えて、何に悩んで、どう結論を出したかを正直に書きます。

はじめに

公務員を辞めると言ったとき、周りの反応はだいたい同じでした。「え、もったいなくない?」「安定してるのに何で?」——そう言われるたびに「そうですよね」と答えながら、心の中では「でも自分にはそれが答えじゃない」と思っていました。

2016年から9年間、地方公務員として働きました。周りから見れば「安定した職場でそれなりにやっている人」でした。それでも辞めました。そのときに考えていたこと、悩んでいたことを、できるだけ正直に書きます。


この記事でわかること

  • 公務員を辞めようと思ったきっかけと経緯
  • 一番悩んだこと・怖かったこと
  • 最終的にどう決断したか
  • 今振り返って思うこと

公務員になった理由は「安定」だった

最初から正直に書くと、公務員を選んだ理由はシンプルで「安定しているから」でした。学生時代、特別やりたい仕事があったわけではありません。「倒産しない」「福利厚生が充実している」——今思うと「やりたいこと」より「安心できること」を優先していた選択でした。実際に働き始めてからも大きな不満はなく、「選択は間違っていなかった」と思いながら毎日の仕事をこなしていました。


少しずつ積み重なっていった違和感

問題は、3〜4年経った頃から始まりました。

仕事には慣れてきた。ルーティンが回せるようになった。でもそのとき、ふと思ったんです。

「自分は今、何に向かっているんだろう」

安定していることはわかっています。生活が保障されていることもわかっています。でも「この先どうなりたいか」を考えたとき、思い浮かぶイメージがなかった。定年まで働いている自分を想像しようとしても、なぜかリアルに描けない。

最初はその感覚を「贅沢な悩みだ」と思っていました。安定した仕事があって、給料も出ていて、それ以上何を求めているんだと。でも毎年4月になって「また同じ1年が始まる」と感じるたびに、その違和感は少しずつ大きくなっていきました。


プログラミングとの出会い

転機になったのは、2023年に独学でプログラミングを始めたことでした。最初の動機は「プログラミングってかっこいいな」という程度の気持ちです。HTML/CSSから始めてJavaScriptに触れ、最初に何かが「動いた」瞬間、なんて面白い世界なんだと感じました。

それまでの仕事では感じたことのない感覚でした。自分が作ったものが目の前で動く・改善できる・さらに面白くできる——この感覚が忘れられなくて、仕事後の2〜3時間・休日の空き時間・通勤中、とにかくコードのことを考えるようになりました。


一番悩んだのはお金のことだった

プログラミングスクールに入って本格的に学び始め、「エンジニアとして生きていきたい」という気持ちが固まってきた頃、具体的に「辞める」ことを考え始めました。

そこで一番大きかったのは、やはりお金の問題でした。

公務員は毎月給料が入ります。ボーナスも年2回あります。退職金もあります。将来の年金も比較的しっかりしている。それを全部手放して、「フリーランスエンジニアとして生きていく」なんて、正直なところ怖かったです。

子どもがいる状態で、安定した収入源を手放すことへの恐怖は、想像していたより大きかった。「自分一人の話なら踏み出せるかもしれないけど、家族がいる中で失敗したら——」という考えが、何度も頭をよぎりました。


周りの反応への恐れ

もう一つ悩んでいたのは、周りにどう思われるかでした。「もったいない」「安定しているのに」という言葉は、覚悟していた通り来ました。今振り返ると、「周りにどう思われるか」を気にしていた自分は、まだ「安定が正解」という価値観から抜け出せていなかったのだと思います。自分で選んだことなのに誰かに「それは正解だよ」と言ってもらいたかった。でもそういう決断って、誰かに正当化してもらえるものじゃないと気づいたのは、もう少し後のことでした。


最終的にどう決断したか

いろいろ悩みながら、最終的に自分の中で決め手になったのは、一つの問いでした。

「10年後、どちらの後悔の方が大きいか」

公務員を続けて、エンジニアへの挑戦をしなかった10年後の自分。 公務員を辞めて、エンジニアとして生きようとした10年後の自分。

失敗するかもしれない。うまくいかないかもしれない。でも「やらなかった後悔」と「やった後悔」を天秤にかけたとき、私の場合は前者の方が怖かったです。

「安定を選び続けて、定年まで働いて、最後に『あのとき挑戦していれば』と思う自分」——それが一番嫌だと感じました。


辞めることが「正解」だとは思っていない

一つだけ誤解してほしくないことがあります。

公務員を辞めることが正しい選択だと言いたいわけではありません。公務員として働き続けることは、十分素晴らしい選択です。安定した収入で家族を養いながら、地域社会に貢献する仕事の価値は本物です。

人によって置かれた状況は違うし、大切にしているものも違う。私の選択が誰かの正解とは限りません。

ただ、「自分はどうしたいか」という問いに正直に向き合った結果として、私はその選択をしました。それだけのことです。


今振り返って思うこと

2025年に退職して、フリーランスエンジニアとして活動を始めました。Laravel/Reactを中心に案件をこなしながら、このブログも書いています。

「辞めてよかった」と言い切れるほど、今が順調かといえば正直わかりません。まだ駆け出しで、わからないことだらけで、収入も安定しているとは言えない時期もあります。

でも「後悔しているか」と聞かれたら、していません。

毎日コードを書いて、詰まって、解決して、少しずつ前に進んでいる。この感覚は、公務員として9年間働いていたときには感じられなかったものです。

「これが正解だった」とは言えません。でも「自分で選んだ道を進んでいる」という感覚は、あのとき想像していたよりずっと大切なものでした。


まとめ

公務員を辞めると決断したとき、考えていたのは給料や待遇だけではありませんでした。

一番考えていたのは「10年後の自分がどちらを後悔するか」という問いでした。その答えが、私の場合は「挑戦しなかった後悔の方が大きい」だったというだけのことです。

不安はありました。怖さもありました。周りに反対されることへの恐れもありました。でも最終的には、「自分が納得できる選択をしたい」という気持ちが、他の全部を上回りました。

同じように迷っている人に、この話が少しでも参考になれば嬉しいです。


関連記事

おすすめのサービス

公務員を辞める決断をしたとき何を考えたか

実際に活用しているおすすめのツールです。

VISIT OFFICIAL SITE →