市役所職員は本当に勝ち組なのか?元職員が本音で考えてみた

2026.07.06
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市役所職員は本当に勝ち組なのか?元職員が本音で考えてみた

「公務員は勝ち組」という言葉を、学生の頃に何度も聞きました。実際に市役所で9年間働き、フリーランスエンジニアに転身した今だからこそ言える「勝ち組の本当の意味」について、正直に考えてみます。

はじめに

「公務員は勝ち組」——そんな言葉を一度は聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

自分も学生の頃は「安定した仕事=公務員」というイメージを持っていました。市役所職員として働き、現在はフリーランスエンジニアとして仕事をしている今だからこそ、この問いについて正直に考えてみたいと思います。

「市役所職員は本当に勝ち組なのか?」——結論から言うと、自分にとってその答えは「職業では決まらない」です。今回は、その理由を体験をもとに書きます。


この記事でわかること

  • 公務員が「勝ち組」と言われる理由
  • 実際に働いてみてわかったこと
  • フリーランスになって気づいたこと
  • 「勝ち組かどうか」は職業では決まらないという考え方

「勝ち組」と言われる理由は理解できる

まず正直に言うと、公務員が勝ち組と言われる理由はよくわかります。

収入が比較的安定している・福利厚生が充実している・景気の影響を受けにくい・社会的信用が高い・将来設計が立てやすい——これらは間違いなく公務員の魅力です。

結婚や住宅ローンを考えたとき、この安定感は非常に大きな価値があります。自分自身、公務員として働いていた頃はこの安心感に支えられていた部分がありました。毎月決まった日に給与が振り込まれて、ボーナスも年2回ある。この「当たり前」がいかに恵まれた環境だったか、フリーランスになってから改めて実感しています。


でも「楽な仕事」ではなかった

一方で「勝ち組=楽な仕事」というイメージは、実態と違うと感じています。

市役所では、市民対応・法律や条例に基づく業務・他部署との調整・イベント対応・場合によっては災害時の対応など、責任の大きい仕事がたくさんあります。部署によっては残業もありますし、繁忙期には休日出勤があることも珍しくありませんでした。

窓口では、手続きに困っている方や、さまざまな事情を抱えた方と接する機会もあります。一つのミスが市民の生活に影響する可能性もある。「安定している=楽」という印象は、実際に働いてみるとかなり違うと感じました。


人によっては物足りなさを感じる

これは自分自身が感じたことです。

公務員は組織として公平性が重視されます。そのため、大きな成果を出しても給与が急激に上がることは基本的にありません。逆に言えば、極端に収入が下がることも少ないということですが、「頑張ったことが直接評価される」という感覚は得にくい仕組みです。

3〜4年経って仕事に慣れてきた頃、「自分はこのまま定年まで働く自分を想像できるか」という問いが頭に浮かぶようになりました。仕事は続けられる。でも「成長している実感」が薄れていった。プログラミングと出会ってから、自分が求めていたのはそこだったのだとわかりました。

「もっと挑戦したい」「成果を評価してほしい」という気持ちが強くなっていったのは、環境が悪かったのではなく、自分の価値観が変わっていったということです。


フリーランスになって気づいたこと

フリーランスになると、安定はなくなります。

仕事を取るのも自分。学び続けるのも自分。収入も毎月変わります。健康保険は国民健康保険になり、年金は国民年金になる。確定申告も自分でやります。公務員時代には「あって当たり前」だったものが、一つひとつなくなっていく感覚でした。

正直、不安になることもあります。来月の案件があるかどうか、半年後の収入がどうなるか——こういったことを常に意識しながら働いています。

それでも、自分で仕事を選び、挑戦できる今の働き方は自分には合っていました。「自分が作ったものやスキルが直接評価される」という実感は、公務員時代には得にくかったものです。

だからといって、公務員よりフリーランスの方が優れているとは思いません。単純に、自分の価値観に合っていただけです。


「勝ち組かどうか」は職業では決まらない

昔の自分は「安定している仕事に就けば安心できる」と思っていました。

でも実際に働き、転職を経験した今は考え方が変わりました。年収が高くても、毎日やりがいを感じられない仕事を続けることは、長い目で見て幸せとは言えないかもしれない。逆に収入が不安定でも、自分が納得できる道を歩んでいる方が充実している、という感覚も理解できます。

大切なのは、自分がどんな働き方をしたいのか・何にやりがいを感じるのか・どんな人生を送りたいのか——ということだと今は思っています。年収や肩書きだけでは、その人の満足度は決まりません。


では「本当の勝ち組」とは何か

もし今「勝ち組とは何ですか?」と聞かれたら、自分はこう答えます。

「自分が納得できる働き方を選べている人」

市役所職員として充実した人生を送る人もいます。民間企業で活躍する人もいます。フリーランスとして挑戦する人もいます。どれが正解ということはありません。

他人の価値観ではなく、自分の価値観で仕事を選べている人こそ、本当の意味で満足度の高い働き方をしているのではないでしょうか。「勝ち組かどうか」は、職業のラベルではなく、その人が自分の選択にどれだけ納得しているかで決まるのだと思っています。


公務員という経験を今どう感じているか

9年間公務員として働いたことを、後悔しているかというと——していません。

社会人としての基礎を学べました。責任を持って仕事を進める姿勢、相手の立場を考えて説明する力、複数の関係者と調整を進める力——どれも公務員時代に身についたものです。フリーランスとしてクライアントと接するときに、あの経験が活きていると感じています。

公務員を辞めたことで失ったものもあります。でも得たものもあります。どちらの経験も、今の自分を作ってくれた大切なものだと思っています。


まとめ

市役所職員は、安定性や福利厚生という点では非常に魅力的な仕事です。「勝ち組」と言われる理由は確かにあります。

一方で、責任の重さや成果が給与に反映されにくい評価制度など、人によっては合わない部分もあります。

結局のところ、「勝ち組かどうか」は職業では決まりません。自分が納得できる働き方を選び、その選択に責任を持てること——それが一番大切なのだと、今は感じています。


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