はじめに
自分は市役所で公務員として働いた後、現在はフリーランスエンジニアとして活動しています。
公務員を辞めたと話すと、「辞めて後悔していませんか?」「公務員ってやっぱり良い仕事ですか?」と聞かれることがあります。
そこで今回は、公務員として実際に働いたからこそ感じた「良かったこと」と「後悔したこと」を正直に書いてみようと思います。
この記事でわかること
- 公務員として働いて良かったと感じた3つのこと
- 公務員として働いて後悔した3つのこと
- それでも公務員を選んだことを後悔していない理由
- これから公務員を目指す人に伝えたいこと
公務員になって良かったこと
1. 安定した収入と福利厚生
やはり一番大きいのはここです。
毎月決まった日に給料が振り込まれる安心感。ボーナスや各種手当。休暇制度も充実しています。
特に家庭を持つようになると、この安定感は本当にありがたいと感じました。「生活の不安が少ない」というのは、公務員の大きな魅力だと思います。実際にフリーランスになった今、この安定がなくなったことで改めてそのありがたさを実感しています。
2. 地域の役に立っている実感があった
市役所の仕事は、市民の生活に直結しています。
窓口対応、施設管理、イベント運営など、担当する業務はさまざまでしたが、「ありがとう」と言ってもらえる場面もありました。
自分の仕事が地域の役に立っていると実感できたことは、公務員になって良かったと思える理由の一つです。
3. 幅広い経験ができた
部署が変われば仕事内容も大きく変わります。
最初は戸惑うこともありましたが、その分さまざまな知識や経験を身につけることができました。窓口対応で身につけたコミュニケーション能力、内部事務で身につけた正確な作業の進め方——どちらも、今振り返るとエンジニアになった今でも活かされていると感じます。
公務員になって後悔したこと
1. 挑戦する機会を自分で作らないと成長しにくい
これは公務員という仕事の特徴でもあります。
決められた業務を正確に進めることが求められる場面が多く、大きな変化や新しい挑戦を経験する機会は限られています。
もちろん部署によって違いはありますが、自分は「もっと新しいことに挑戦したい」という気持ちが少しずつ強くなっていきました。3〜4年経って業務に慣れてきた頃、「自分はこのまま定年まで働く自分を想像できるか」という問いが頭に浮かぶようになったのも、この環境が一因だったと思います。
2. 自分の市場価値を考えることが少なかった
公務員として働いている間は、「転職」や「市場価値」を意識することはほとんどありませんでした。
でも、退職を考え始めたときに気づいたのです。「自分は公務員以外で通用するスキルを持っているだろうか?」
その不安が、プログラミングを学び始めた理由の一つでもあります。市場価値という視点を持たずに過ごした9年間は、振り返ると少し怖さを感じる期間でもありました。
3. 「安定」が目的になっていた
学生の頃は、安定した仕事に就くことが目標でした。
もちろん、その考えが間違っているとは思いません。当時の自分にとっては、それが最善の選択だったと今も思っています。
ただ、働き続けるうちに、「安定していること」と「自分がやりたい仕事であること」は別だと気づきました。自分にとっては、挑戦しながら成長できる環境の方が合っていたのだと思います。
それでも公務員を選んだことは後悔していない
ここまで後悔したことも書いてきましたが、公務員になったこと自体は後悔していません。
社会人としての基礎を学べました。責任感も身につきました。地域のために働く経験もできました。
そして何より、公務員として働いた経験があったからこそ、「もっと挑戦したい」という気持ちに気づくことができました。プログラミングと出会い、最初にコードが動いた瞬間の興奮を知ったのも、公務員として働いていた時期です。
今の自分があるのは、公務員時代の経験があったからだと思っています。
良かったことと後悔したことは、表裏一体だった
振り返ってみると、良かったことと後悔したことは、実は同じ事実の裏表だったと感じています。
「決められた業務を正確に進める」という環境は、安定した収入をもたらしてくれた一方で、挑戦の機会を制限していました。「転職を意識せずに働ける」という安心感は、市場価値を考えない期間を生み出していました。
どちらか一方が正しくて、もう一方が間違っているわけではありません。自分にとって、ある時期まではその環境が合っていて、ある時期から別の環境が必要になった——それだけのことだったのだと思います。
これから公務員を目指す人へ
もし公務員を目指しているなら、「安定しているから」という理由だけで決めるのは少しもったいないかもしれません。
もちろん安定は大きな魅力です。でも、それだけでは長く働くモチベーションにならないこともあります。
「自分はどんな働き方をしたいのか」「どんな仕事にやりがいを感じるのか」——そういったことも考えながら進路を選ぶことをおすすめします。安定を求めること自体は何も悪いことではありませんが、それが唯一の判断基準になると、数年後に自分と同じような問いに向き合うことになるかもしれません。
まとめ
公務員になって良かったこともあれば、後悔したこともあります。
良かったことは、安定した収入と福利厚生・地域に貢献できる仕事・幅広い経験ができたこと。
後悔したことは、挑戦する機会が少なかったこと・市場価値を考えなかったこと・安定だけを重視していたこと。
どちらも実際に働いたからこそ感じたことです。最終的に退職という選択をしましたが、公務員という仕事そのものを否定するつもりはありません。大切なのは、「自分に合った働き方」を見つけることだと今は感じています。
関連記事
おすすめのサービス